これって、薪ストーブの王様?
これって、薪ストーブの王様?
「メイソンリー・ヒーター Masonry Heater」というものらしい。
花巻市大迫町で行われた林業イベントの夕食会で同席した方たちと、薪ストーブの話で盛り上がった。
お話を聞いていると、その中の地元在住のお二人が石で出来たストーブを使っているらしい。
通常、薪ストーブは鉄製のものが普通で、石製のものもあるが形は鉄製の薪ストーブとあまり変わらない。しかし薪の年間使用量が私の認識の半分以下の話をしているので、どうも引っ掛かり、お一人の方に見せてほしいとお願いした。
翌日、「馬搬見学会」終了後、一緒にお宅に寄らせてもらった。
にこやかな奥さんに出迎えられリビングに通されると、そこには見たこともない大きさの石製の薪ストーブが鎮座していました。
昨晩火を入れたっきりというが、翌日の昼だというのにまだ温かい。
煙突部分と合わせてその重さは、何と3トン以上あるという。
これはすごい。
さすが極寒のフィンランド人が考える暖房器具だ。盛岡市に輸入販売店があり、16年前に220万円かったということでした。勿論、このメイソンリー・ヒーターを中心に家を設計し、あまりの重さに、床の上ではなく、地面からコンクリートで基礎を作ってその上に乗せているそうです。
是非使ってみたい、そんな夢のストーブです。
馬搬の実演を見学しました
12月10日に岩手県花巻市の大迫地区の市有林にて行われた「馬搬の実演」を見学してきました。
「馬搬」とは、馬を使って山から木材を搬出する技術です。
馬を飼うこと自体、一般的には難しい現代社会において、ほとんど使われなくなった搬出方法です。
今は維持管理の難しい馬に代わる様々な機械が生み出されていますが、機械には真似できない馬の能力があります。
遠野馬搬振興会の岩間敬氏が、実際の山で伐倒された木材を馬で搬出する実演をしてくれました。
岩間さんは農業と林業の両方を営んでおり、8頭の馬を所有し「馬搬」技術の継承をされている全国でも珍しい方です。長野から修行に来ているという研修生の方が馬を引く役でした。
エンジンウインチに比べて素早い機動性、クローラ付き運搬車などでは難しい障害物のまたぎなどを強調されておりました。
ロープウインチでの集材動画2点を掲載しました
ロープウインチでの集材動画2点を掲載しましたので、是非ご覧いただきロープウインチをご活用ください。
(商品動画のページからもご覧いただけます。)
全国林業機械展に出展しました
11月19・20日に香川県坂出市で開催された、「2017森林・林業・環境機械展示実演会」に出展してきました。
これは、毎年各県持ち回りで開催される「全国育樹祭」の記念行事として、育樹祭の行われる県で同時期に開催されるものです。今年は香川県坂出市の番の州臨海工業団地で行われました。
坂出市は、瀬戸内海に面し臨海地区に石油コンビナートが立ち並ぶ工業都市です。
岡山からJR線で瀬戸大橋を渡り40分ほどで着きます。
大メーカーや大型展示物がひしめく中、新庄自動車さんの大規模ブースの一角をお借りし、展示実演を行ってきました。
新庄自動車さんは、林業用大型トレーラーにおいて日本屈指の製造メーカーさんです。
大型トレーラー6台を差し置き、最前列の場所をいただき、デモンストレーションを行いました。
「小さいものは前でやらないとだめだよ」と新庄自動車の佐藤社長からご配慮いただき、2日間フル回転で実演しました。
大会事務局から、全来場者数が14500人と発表されましたが、これは昨年の12000を大きく上回るものでした。我が社のブースにも非常に沢山の方々にお立ち寄りいただき、150部用意したカタログでは全く足りず、最後は名刺を渡してウェブサイトを見てくれと言うしかない始末でした。
おおよそ300人ぐらいから好反応をいただいた感じです。
来年の開催地は、東京都の奥多摩地区です。
今年よりもしっかり準備して、また参加したいと思っています。
新アルミプーリーと背負いキャリアが新発売になりました
当社が輸入販売を行うイタリアDOCMA社から新アイテムが2点リリースされました。
ひとつは、耐力26kNのアルミプーリーです。
鉄製で同じ形状・同じ規格の物が以前から販売されてきました。
それのアルミ版です。
性能も形状もほぼ同じ、若干厚みが増している様です。
最大の違いは軽さです。
従来の鉄製が1240gだったのに対し、約半分の680gに仕上がっています。
これだとポケットに入れられます。
作業現場手の携帯性が抜群にアップすること間違いなしです。
但し、対応ロープ径が4~6.5ミリとなっており、VF155用です。
VF80・VF105には使えませんのでご注意ください。
もうひとつは、VF80・VF105用の背負いキャリアです。
これらエンジンウインチは、両機種とも10.5kgと超軽量で通常の持ち運びに不自由はないのですが、急斜面を上り下りするときは両手をフリーに使いたいものです。
そんな時に重宝するいわゆる背負子です。
小物を入れるスペースも付いていますので、スリングやプーリーなど他の道具を一緒に運べます。
作業負担の軽減は安全につながります。
必要に応じてご検討ください。
イタリアDOCMA社は、引き続き色々なアイテムを開発中です。
是非ご期待ください。
捨て伐採という日本林業の実態
今の林業用語に「捨て伐採」という言葉があります。
この言葉は、日本に於いてとても貴重な資源である木材をまさに無駄に捨ててしまう事を言います。
何故わざわざ伐採した木材を捨ててしますのか。非常に理解しがたい実態があります。
2年ほど前、私がよく通る国道沿いの山林1.5町歩ほどが伐採されました。50年生ぐらいの杉山です。
人目に付くところでの大規模な山林伐採など、ここ何十年も目にしたことが無かったため、非常に珍しく思える光景で、何度かその現場の前を通るたび興味をもって眺めていました。
国道に面しているため、大型トラックなどのアクセスは抜群に良く、しかも平らなので重機による作業性も非常に良い条件の場所です。大型のハーベスタも入り、あっという間に伐採は進んでいきました。大型の運搬トラックなどが出入りし、順調に搬出が進んでいくのだなと思っていました。
ところが数ヶ月すると伐採された現場に、結構な量の木材が積まれたまま残されていました。
末口(根元の切り口)30センチ以上の立派な木材が結構含まれています。
玉切りの寸法も統一され、いつでも運び出せるという状態のものも含まれています。
そのうち搬出されるのだろうと思っていましたが、冬になり雪が積もり、夏が来て草がぼうぼうになり、そして気が付けば無惨な状態になっていました。
これが、話には聞いていた捨て伐採かと実感した瞬間でした。
売りやすい規格の木材は搬出されたのでしょうが、その他の木材は捨てられる。
何故そうなるのか。日本林業における助成金の仕組みがそうさせていると言います。
つまり、せっかく数十年の月日をかけて育った樹木を木材資源として無駄なく活かすのではなく、樹木を効率よく伐採することだけに助成金が出ているのです。
大型機械を導入して、低コストで効率よく片っ端から伐採していく。そして、その伐採された樹木が無駄なく利用されることなど全く興味がないという、現場実態が見えてきます。
これは正に、森林資源の無駄遣いであり、環境破壊です。
今すぐストップさせなければなりません。
山に捨て去られた木材は、やがて腐敗し二酸化炭素を排出し続けます。全ての有機物に共通の事です。
いずれそうなるのであれば、その前に燃料として有効利用し、少しでも化石燃料の使用量を減らすことに利用する。これが木質バイオマスの考え方です。重量当たりの熱量換算で、木質燃料は石油や石炭などの化石燃料に比べて2倍の熱量があるそうです。
伐採した樹木をきれいに山からかたずけることにより、その場所にまた新たな植物が育ち、二酸化炭素を吸収してくれること。これが循環型林業の姿です。
大型機械で一気に大規模に効率的に施業するのではなく、山を見ながら小規模に選別的に施業することにより、無駄がなく継続的な林業構造を日本に構築することが急務です。
軽トラックやチェーンソー、小型エンジンウインチなどでも十分林業ができます。
そういう気運が日本全国に溢れ出す日が来ることを望んでいます。
書籍の紹介「小さい林業で稼ぐコツ」農文協編
9月29日に「小さい林業で稼ぐコツ」という本が、一般社団法人農山漁村文化協会から発刊されます。
事前の新聞広告でそれを知り、早速地元仙台の支部に問い合わせしたところ、発売前にもかかわらず販売していただきました。
この本は、題目にもある通り「小さい林業」すなわち、業者に依頼せずに自分たちで自分の山を施業することにフォーカスした内容になっております。別の言い方で「自伐型林業」などともいわれているものです。
軽トラックとチェーンソーでもあれば何とか出来るのではないかといった内容です。
最近増えている「定年帰林」や「新規就林」の方たちも意識した、これから始める初心者に分かりやすガイド本でもあります。
定年帰林
長いあいだ、実家の山を見て見ぬふりをせざるを得なかったけれども、定年をきっかけに山に入り、自分で木を切る人たち
新規就林
もう少し若い年代の人たちが、地方に移り住む場合も含めて、暮らしを成り立たせるための仕事の一つに林業を選ぶ人たち
(「小さい林業で稼ぐコツ」の本文より抜粋)
当社が販売している、小型エンジンウインチへの問い合わせも、半分以上は林業会社や電設関係のプロの方たちですが、もう半分は、先祖伝来の山林を受け継ぐ方々です。
木材市況の悪さから山林を長年放置し、気づけば豊富な蓄積量を持つ自分の山をこれから何とかしたいという思いの方々です。皆さん自分でやろうとしています。そんな時期に日本は来ています。
これから始める方々に是非読んでいただきたいと思い、ご紹介させていただきます。
「田舎の本屋さん」からもご購入できます。
VF155のロープの色が、グレーからグリーンに変更になりました
VF155のロープの色が、グレーからグリーンに変更になりました。
DOCMA社が製造するエンジンウインチVF155には、DY-forestという高強度の繊維ロープが使用されています。これは、わずか直径5ミリの細さの繊維ロープでありながら、破断耐力2870kgを誇る強靭なロープです。大変強靭にも関わらず、繊維ロープとしての柔らかさを持ち、簡易手袋での作業を可能にしています。
従来、ウインチ用のロープとしては直径5ミリ程度のスチールワイヤーが使われることが一般的です。
スチールワイヤーの場合、破断強度は非常に強いのですが、ワイヤー自体が元々大変硬くて鋭い上、使用しているうちに表面がささくれ立ってきて、ますます危ないものになっていきます。通常は厚めの皮手袋が必要です。さらに硬くて曲がりにくいので、作業性は良くありません。
そして厚めの皮手袋は、どうしても細かな指先の作業が苦手です。
ロープを結んだりほどいたり、機械や滑車のつまみを操作したり色々な場面で不都合です。
DOCMA社のウインチは全機種を通して、作業負担の軽減が時間短縮と安全性が高まるとの観点からデザインされています。その為に、従来使用していたスチールワイヤーに代わる強靭な繊維ロープを新たに開発しました。それが、DY-forestです。
DY-forestロープの色は、当初スチールワイヤーに似せてグレーで製造されました。
ところが、写真などで見るとスチールワイヤーと見た目が酷似しているため、スチールワイヤー仕様と勘違いして購入されることも多々おってしまいました。
DY-forestロープはスチールワイヤーとは全く異なり、十分な破断耐力を有しながらも繊維ロープの特徴を持った専用開発品です。
それを皆様にご理解いただきやすい様に、この度ロープの色をグレーから鮮やかなグリーンに変更しました。ロープとしての性能は落とさず、柔らかさは少しアップしております。
作業性の良さを、是非現場でお確かめください。
但し、間違って刃物を当てると切れてしまいますので、くれぐれもご注意ください。
木質バイオマス発電が日本林業を救うのか
日本では、戦後の旺盛な木材需要と木材価格の高騰を背景に、殆どの木材資源が消費しつくされました。
今から50~70年前、山林主は目先の一時的な金銭に舞い踊ったのです。
規模は小さいながらも、私の生まれた家もそんな時代の波の中にあった林業を営む家でした。
切りつくされた山に、植林が実施されました。その殆どが当時の林野庁が推奨する杉でした。元々の植林地はもちろんですが、原生する雑木山も伐採されて植林地が拡大され、こんなところまで植えるのかという急斜面まで植林されました。
そしてその後の長い間、日本林業は育てる林業となってしまい、山から新たに木材が出荷されることのない、お金の生めない産業になってしまいました。
杉は売れるように育つまでに50年以上かかります。一度伐りつくしたら次に売るものが無くなる、そんなことは、よく考えなくても誰でもすぐに分かります。でも、日本中がそうなっていったのです。
林業を起点とする製材所や材木商など、木材のサプライチェーンが大きく縮小し、流通が途絶えていきました。
最近本当に久しぶりに、しばらく見向きもしなかった山林に目を向けるとそこには立派に育った杉の大木がまさに林立し、圧倒される景観が広がっています。日本の森林は、いよいよ利用期に入ったと言えます。
現在の日本の森林蓄積量は60億㎥とも言われ、林業王国である北欧のスウェーデンやドイツの2倍を誇ります。そして、毎年1億8000万㎥以上増え続け、太り続けています。
しかしながら、一旦途絶えたビジネスの流れは、作り直すのに時間がかかります。さらに、以前の日本とは需要構造が大きく異なります。かつて主力だった住宅建築は、少子化と家余りにより減少傾向の上、住宅の作り方が全く変わってしまったため、一戸あたりに使われる木材の使用量がとても少ないのです。
この膨大な森林資源を上手に生かす方法はないのか。
いま、木質バイオマス発電が注目されています。
日本全国に230ヶ所ほどの木質バイオマス発電所が計画され、一部はすでに商業稼働しています。
これは、材木を小さなチップに粉砕し、それをエネルギーにして発電するものです。
熱エネルギーで換算すると、石油などの化石燃料に比べて、30%以上割安な燃料と言われています。
木質バイオマス発電は大きく2つの方式に分かれます。
1つは、従来の火力発電と同じやり方です。
もう1つは、木質バイオマスガス化発電と呼ばれ、木質チップから可燃ガスを取り出し、それを燃料としてエンジンを回し発電する方法です。こちらは、火力発電方式と比べ、2倍以上の発電効率があると言われます。
比較的新しい技術で、本格利用はまだこれからというところでしょうか。
いずれにしても、石油や石炭資源の利用が少しでも低減され、日本中の森林資源が有効に利用されて林業がまた元気を取り戻す日が近いのではないかと、期待を膨らませているところです。
レポート紹介「わが国林業、木材産業の今後の可能性」
「わが国林業、木材産業の今後の可能性」(PDF)
これは、日本政策投資銀行により今年(平成29年)3月に発表されたレポートです。
わが国林業の現状と今後の可能性がコンパクトにまとめられた内容となっております。
我々、日本林業に関わる者また日本林業の将来を何とか明るいものにしたいと願う者にとって、非常に分かりやすい参考資料になっております。
是非広くご興味のある方にお読みいただきたいと思い、日本政策投資銀行様のご了承を頂き、掲載させていただきます。