フォレストコラム
林業へ携わるすべての方へ。林業における日本の現状や先進国の状況等お伝えいたします。
AUSTROFOMA2019に行ってきました
10月8日から10日までオーストリアで開催される林業機械展「AUSTROFOMA2019」に行ってきました。
このショーは、林業大国であるオーストリアで4年に一度開催される林業機械展示会です。
同じく4年に一度スェーデンで開催される「エルミアWOOD」と同様に世界的に注目される、大規模なものです。
エルミアなどとは異なり、オーストリア国内で毎回場所を移動して行われているようです。
今年の会場は、首都のウイーン(現地ではヴィエナと呼びます)から車で1時間ほどの山の中です。
グーグルマップを頼りに、宿泊してるホテルから車で高速道路を飛ばし、最寄りのインターチェンジを降りたところが来場者駐車場でした。9時半頃到着したのですが、既に駐車場はほぼ埋まっており、入場券を購入する長い列が出来ていました。
列に並び、入場料を現金で払うとオレンジ色のヘルメットと布製のバッグが渡されます。
(インターネットで事前購入出来ますが、現地ではクレジットカードが使えません)
このイベントマーク入りのヘルメットが入場券代わりとなり、入り口でチェックされます。
ですから、会場中どこにいっても来場者はお揃いのヘルメットをかぶっています。
食事用の大型テントの中も同様で、同じ学校の学食の様です。
その特徴は、実際の森林の中で最新の林業機械が実演されるということです。
ハーベスタなどの高性能林業機械による伐倒に始まり、ケーブルラインや高走破性フォワーダ、大型トラック積載の移動型チッパーなど、林業全般に渡る作業現場再現の実演展示会です。
この日のために5キロの林道が整備され、その沿道が各社の展示場所になります。
坂道などは木のチップが敷き詰められ、ふかふかでとても歩きやすく感じました。
また、少し離れた別会場の古城の周りには、大型機械を中心にした第2会場があり、食堂や売店など大いに賑わっていました。
オーストリアの林業は黒字産業と言われています。
つまり、儲かるビジネスです。
そのために考え抜かれています。
作業道も4m幅が基準で、山に10t車を入れます。
そして、Uターンの必要のない路網になっています。
しかしながら、日本の人口1億3000万人に対して、800万人の小国です。
参考にはしても真似はできません。
日本式の儲かる林業を一緒に作っていきましょう。