フォレストサプライ株式会社
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フォレストコラム

林業へ携わるすべての方へ。林業における日本の現状や先進国の状況等お伝えいたします。

樹木の放射能検査を行いました

当社は、日本における木質バイオマスエネルギーの普及促進を是と考えます。
そして、当社の所在する仙台市の隣の川崎町に山林を所有しています。

東日本大震災以降、薪ストーブ利用者は増加の一途です。
以前は、経済的にゆとりのある年配者の嗜好品的な存在でしたが、アウトドアライフ好きのヤングファミリーを中心に、新築戸建住宅の30%の方が設置を検討するそうです。
仙台だけでも10軒ぐらいの薪ストーブ販売店があります。
各薪ストーブ販売店は、年間20~30台の薪ストーブを新たに販売しています。
それ以外に、大型ホームセンターでも施工も含めた販売がされています。
薪ストーブを購入する人は、その半分が自分で薪を調達できる人々です。
残りの半分の人々は、外部からの購入に頼っています。
薪ストーブライフを楽しみたい方々に、安定してリーズナブルに高品質の薪を供給できないか計画中です。

薪ストーブに使用する薪

義務では無いのですが、林野庁から薪の放射能に関するガイドラインが示されています。

調理加熱用の薪及び木炭の当面の指標.pdf
林野庁の当該ページはこちら

これは、あくまでも推奨で義務ではありません。
ですが、試しに今後想定している川崎町の広葉樹林で試験木を伐採し、放射能検査を行いました。

伐採した試験木は、根本で50センチ径、高さ20メートルのミズナラの大木です。
樹齢は推定60年です。
その樹木を、チェーンソーで長さ45センチの玉切りにし、大きなレジ袋いっぱいの木くずを採取しました。チェーンソーの切断カスです。
ついでに軽トラック満載で2台分の薪も出来ました。

早速、採取した木くずを宮城県公衆衛生協会に持ち込み放射能検査を依頼し、後日その結果を得ました。
結果は、すべて「検出されず」でした。

試験検査成績書_川崎町広葉樹薪.pdf

ある程度予想していたとはいえ、しっかりした確認が取れて良かったと思います。
大震災直後、同じエリアで山菜のわらびの検査をしたことがあるのですが、そのときは7ベクレルでした。青果市場の基準が50ベクレルなので、十分低い値です。
あれから7年たち、現在はもっと低い値になっていると思います。

試験検査成績書_川崎町広葉樹薪_181012

樹木の放射能に関して、宮城県川崎町エリアは、全く問題ないと言っていいでしょう。
場所の問題や、人員・設備など諸条件が整えば、薪の生産販売事業を開始したいと考えています。