フォレストコラム
林業へ携わるすべての方へ。林業における日本の現状や先進国の状況等お伝えいたします。
年末年始 休業のお知らせ
平素はフォレストサプライのサービスをご利用頂きありがとうございます。
誠に勝手ながら、年末年始の休業を下記のとおりとさせていただきます。
年末年始休業日: 2019年12月28日(土)~2020年1月5日(日)
1月6日(月)より通常営業となりますので、宜しくお願いいたします。
DOCMAウインチに待望の4ストロークエンジン搭載モデル登場!
林業分野などで大変好評を頂いております、イタリアDOCMA社製小型エンジンウインチのシリーズに、待望の4ストロークエンジン搭載モデルが登場しました。
このニューモデルは、従来のモデルデザインをベースに、HONDA製50cc4ストロークエンジンGX50を搭載したものです。
ロープによるアクセルコントロールや自動ブレーキなど、使い勝手はほぼ変わりません。
今回のHONDA製4ストロークエンジン搭載は、かねてより当社が日本からリクエストしていたものです。 ネーミングに関しても、イタリアDOCMA社から相談があり、日本からのリクエストと、搭載エンジンが日本のHONDA製ということもあり、サブネームにNIPPONとつけてもらいました。なかなか洒落ています。
排気量は50ccながら出力2馬力という2ストロークエンジン並みのパワーを誇ります。
4ストロークエンジンならではの、低速トルクの高さと、低燃費が特徴です。もちろん始動性の良さや低騒音も魅力です。
しかも360度自在傾斜機能搭載で、従来弱点とされていた4ストロークエンジンのウィークポイントを克服しています。
混合燃料を使用しない建設現場などに向いていると思います。
是非ご検討ください!
AUSTROFOMA2019に行ってきました
10月8日から10日までオーストリアで開催される林業機械展「AUSTROFOMA2019」に行ってきました。
このショーは、林業大国であるオーストリアで4年に一度開催される林業機械展示会です。
同じく4年に一度スェーデンで開催される「エルミアWOOD」と同様に世界的に注目される、大規模なものです。
エルミアなどとは異なり、オーストリア国内で毎回場所を移動して行われているようです。
今年の会場は、首都のウイーン(現地ではヴィエナと呼びます)から車で1時間ほどの山の中です。
グーグルマップを頼りに、宿泊してるホテルから車で高速道路を飛ばし、最寄りのインターチェンジを降りたところが来場者駐車場でした。9時半頃到着したのですが、既に駐車場はほぼ埋まっており、入場券を購入する長い列が出来ていました。
列に並び、入場料を現金で払うとオレンジ色のヘルメットと布製のバッグが渡されます。
(インターネットで事前購入出来ますが、現地ではクレジットカードが使えません)
このイベントマーク入りのヘルメットが入場券代わりとなり、入り口でチェックされます。
ですから、会場中どこにいっても来場者はお揃いのヘルメットをかぶっています。
食事用の大型テントの中も同様で、同じ学校の学食の様です。
その特徴は、実際の森林の中で最新の林業機械が実演されるということです。
ハーベスタなどの高性能林業機械による伐倒に始まり、ケーブルラインや高走破性フォワーダ、大型トラック積載の移動型チッパーなど、林業全般に渡る作業現場再現の実演展示会です。
この日のために5キロの林道が整備され、その沿道が各社の展示場所になります。
坂道などは木のチップが敷き詰められ、ふかふかでとても歩きやすく感じました。
また、少し離れた別会場の古城の周りには、大型機械を中心にした第2会場があり、食堂や売店など大いに賑わっていました。
オーストリアの林業は黒字産業と言われています。
つまり、儲かるビジネスです。
そのために考え抜かれています。
作業道も4m幅が基準で、山に10t車を入れます。
そして、Uターンの必要のない路網になっています。
しかしながら、日本の人口1億3000万人に対して、800万人の小国です。
参考にはしても真似はできません。
日本式の儲かる林業を一緒に作っていきましょう。
9/29〜10/14まで、商品の出荷及びお電話でのお問合せをお休みいたします
平素はフォレストサプライのサービスをご利用頂きありがとうございます。
誠に勝手ではございますが、
研修及び出張のため、9/29〜10/14まで、商品の出荷・お電話でのお問い合わせをお休みさせていただきます。
※LINE、メール(forestwinch@gmail.com)は、随時ご対応致します。
10/15より通常営業となりますので、ご不便をおかけいたしますが何卒宜しくお願い致します。
超軽量林業用油圧クレーンウインチが日本初上陸、しかも繊維ロープ仕様です!
待望の小型油圧モーターウインチがついに入荷しました!
この油圧モーターウインチは、小型林業機械に装着するために林業の本場オーストリアで開発されたものです。
ヨーロッパでは、林業に農業用トラクターや四輪駆動のトラックなどが一般的に使われており、それらへの装着も考慮されていますが、日本における本命は「小型ユンボ」での利用です。
2モデルあるのですが、軽量モデルの「EASY+」で本体重量がたったの22kg、強力モデルの「PRO」が30kgと驚異的に軽いので、3トンクラスの小型ユンボのアームへも軽々と装着できます。
勿論、人が持てる重さですので、取付台座と油圧ラインを他の機械に準備しておけば、簡単に取り外して使い回しが出来きるのです。この取り回しの良さは画期的です。
従来、日本で販売されている同様の油圧モーターウインチは、比較的大型重機への装着を想定してるので、小型と言われるものでも重量が100kg以上もあり、小型ユンボでは重すぎますし、スチールワイヤー仕様なのでワイヤーの取り回しに苦労します。
その点、この小型油圧モーターウインチは超軽量な上、繊維ロープ仕様なので使い勝手が格段に容易でしかも安全です。小型ユンボのアームへの負担も軽微ですから、かなりの能力アップと確信しています。
牽引能力については、EASY+が1トン、PROが1.5トンありますし、繊維ロープの破断強度は3トンありますので、伐採現場での木寄せには十分かと思います。
そして最も重要なポイントは、その価格の安さです。
何とか50万円以内で販売できるようにと考えています。
ご興味のある方は是非ご連絡ください。
ご自分の手でご確認いただけます。
大船渡作業道事前勉強会
5月12日(日)、大船渡日頃市町の私有山林内において、作業道作設の勉強会が開催され、参加してきました。
これは、翌週18・19日に同じ場所で開催される、「橋本光治先生による作業道作設研修会」の事前勉強会として企画されたものです。
東北・広域森林マネジメント機構の三木さんが幹事となり、同氏が個人的に組織している施業グループが実際に作業している現場を会場として、橋本先生の研修会の前に知識と経験を少しでも深めておこうとの目的で行われました。
私は翌週末、重機免許の講習と重なっており不参加となるため、是非現場見学をしたいということもあり、参加することにしました。
この場所は、その施業グループのメンバーで所有者の方が管理する100町歩の人工林です。
当日、9時に鷹生ダム管理事務所に集合したのは、東京からの参加者も含めて男女15名ほど。
皆さん林業に関係する方々ではありますが、山林所有者だけではなく、山林管理に興味がある方や木質エネルギーのコンサルタントなど幅広い方々でした。
メンバー3人の内、主に施業されるのは2人だそうで、昨年はほぼ2人で300mの道付けを行ったとの事でした。
作業道全部を歩いて説明いただきましたが、これが重機未経験者でも出来たのかと、とても驚いてしまいました。木組みなど難しい部分は橋本先生が施行したとのことでしたが、概ね立派に出来上がっていました。
作業道の説明や細かい解説を頂いた後は、実際にユンボの作業実演です。
当日の作業実演は5~6mの距離なのですが、まったく道のないただの斜面に道が付いていく様は、感動的です。直前までただの山林の斜面だったところが、クルマも通れる道が出来ていくことで、全く違った場所になっていきます。全く価値の違った、高付加価値の場所になっていきます。
道がなければ山に価値は生まれない、まさにそう実感する勉強会でした。
これから同じようなことをやろうとしている者として、大いに参考になるそして少し自信になる勉強会でした。
オッフェンバーグ林業機械展視察
3月29日から31日までドイツ南西部のオッフェンバーグという町(Messe Offenburg)でForstliveという林業機械展が開催され、視察に行ってきました。
オッフェンバーグは、ドイツ南西部に位置し、スイスを起源とする大河ライン川を挟んでフランスと国境を接する、人口6万人ほどの地方都市です。
ライン川を渡り、対岸のフランスアルザス地方の中心地ストラスブールまで20キロほどの距離です。
ドイツ南西部のこのエリアはシュバルツバルド(黒い森)と呼ばれ、かつてドイツトウヒが地域全体に植林された地域です。黒い森信仰もあるらしく、広大な山全体がきれいに管理されています。そして林業が非常に盛んです。
フランクフルト国際空港から早朝レンタカーでアウトバーンを2時間ほど、滞在予定のホテルには朝の9時半には着いてしまいました。
ホテルのあるオールスバッハの村は、丘の斜面にたたずむ小さなかわいい集落です。
会場のオッフェンバーグからクルマで15分のところにあり、どうせ泊まるなら町中よりも田舎に泊まりたいと思い、予約しました。
村にはお店などあまりなく、ちょうど隣におしゃれなパン屋さんがあったので、遅めの朝食をここでいただきました。ドイツはとにかくパンが美味しい国です。本当に美味い!ただしそれだけ。
夕食はだめです、期待はずれも良いところで、日本の食レベルの高さを痛感します。
毎朝、二軒隣りにある教会の鐘が6時から鳴り出し、心地良い目覚めで一日が始まります。
Forstliveはやはり2年に一度、同会場で開催される地元色が強い林業機械展示会です。
地元ドイツはもとより、隣国のオーストリアやイタリア、スロベニア、フランスなどの林業機械メーカーが多数出展していました。出展数は350社ほどで、日本最大級の林業機械展と同じ規模です。
2日行ったのですが、会場内では日本人はもとより東洋人には出会いませんでした。
もっと有名な展示会だと、日本からもツアーを組んでたくさんの人が行くのでしょうが、ここは全く異なり、来場者は地元の林業関係者と思しき人達のみで、まさにドイツを堪能しました。
ズバリ目的は2つ。メインは、今度購入予定のオーストリアBINDERBERGER社のブースを訪問し、選定機種の確認と、輸出担当者との面談打合せです。メールでやり取りしているLoffler氏と直接会い、具体的な部分での確認と人間関係を作り、今後のビジネス展開の基礎固めをしたかったのです。
2つ目は、新たな取引先の開拓です。
出会いました!
日本市場で、ものすごく可能性のある製品だと思います。(詳細は後日発表します)
ヨーロッパには日本に無い優れた林業機械が多種多様に存在します。
これは、ヨーロッパの林業が日本のように長い空白期間を作らず、ずっと継続的に続けてきた結果です。林業ビジネスをより良いものにするために、徹底的に機械化が進んでいるのです。
それは、まず安全であり、そして省力化と生産性が追求されています。
それが確実に遅れてしまった日本林業に対して、明確な答えが示されていると言っていいでしょう。
日本の森林は総じて利用期に入ったと言われています。
人口減少や就業者の高齢化、環境を意識した持続的エネルギー利用等々、身近なところから解決できるいとぐちがあるとはずです。
ヨーロッパの林業を参考にしつつ、これからの日本林業のあり方を考えていきたいと思っています。
レンタカーでドイツからフランスへ日帰り弾丸ドライブ
フランクフルトに5日間滞在する中で、メインの目的はMESSEで開催されているISHの視察なのですが、しっかり収穫を得たので予備日を観光に当てました。
レンタカーでフランクフルトからかの有名なアウトバーンをかっ飛ばし、ライン川を超えてフランスのアルザス地方までの日帰りドライブです。
途中、次回の出張で訪問予定のオルスバーグ近郊を通るので、その下見を兼ねています。
目的地は、フランスアルザス地方の中心地コルマールです。
フランクフルトから約300km、仙台から東京へ行くぐらいの距離感ですが、所要時間は3時間半ぐらいでした。朝ごはんをフランクフルトのホテルで食べて、コルマールで昼ごはんという感じです。
初めてアウトバーンを運転したのですが、とにかくハイスピードです。
イタリアもフランスも日本より平均的な運転スピードがかなり速いですが、アウトバーンは別次元ですし走行マナーもかなり違います。
アウトバーンは、ドイツ国内を網羅する言わずと知れた制限速度無制限のフリーウェイ(無料高速道路)です。
アウトバーンの走行車線(通常3車線中、真ん中の車線)の通常走行速度は、条件が良いところだと時速150キロに達します。追い越し車線ではありません。その左側の追い越し車線を、それよりもかなり速い速度で次々と抜き去っていきます。都市部に近づくと車線が5車線以上になったり、制限速度が110キロぐらいに規制がかかりますが、いざ郊外になるとほぼ3車線になり、速度無制限区間が始まります。
イタリアやフランスの高速道路が制限速度130キロなので、アウトバーンに比べるとかなり穏やかです。ただ、アウトバーンで感心したのは、その走行マナーです。どんなに飛ばして追い越し車線を走っていても、抜き去って前が空くと必ず真ん中の走行車線に戻ります。そして、後ろが来ないのを確認するとまた追い越し車線に戻り、凄まじいスピードで消えていきます。たまに時速200キロ以上の車があっという間に駆け抜けていくのを邪魔しないためだと思います。
日本と違い、チョット車間距離のない状態で割り込んできても、クラクションを鳴らしたり怒ったりする光景はありません。それは当たり前のことなのでしょう。
とにかくアクセルべた踏みで少燃費運転ではないですね。
ドイツとフランスは同じEUのなので、国境検問はありません。
ライン川の橋の上が国境なのですが、何事もなくフランスのストラスブールに入ってしまします。
アウトバーンの看板にパリ方面の文字を見つけたときは、ヨーロッパの大地を感じました。
フランスに入りストラスブールを通過し、目的のコルマールはすぐです。
アルザス地方というと山岳地帯を想像していたのですが、意外に平坦な丘陵地帯でした。
のどかな田園と美しい村々が点在する地方です。
ライン川にほど近く、豊かな恵みがあるのでしょう。
帰り道、美しい村リボヴィレにも立ち寄りました。
コルマールからクルマで15分ほどです。
小さなかわいいホテルが立ち並び、有名なワイナリーがある村です。
そのワインが美味しくて安い。
是非オススメしたいところです。
フランクフルトへついたのは、夕闇の中8時過ぎでした。
内容盛りだくさんの弾丸ドライブとなりました。
フランクフルトのISHに行ってきました
3月13日から17日までフランクフルトのメッセ(Messe Frankfurt)でISHが開催され、今後の勉強のため視察に行ってきました。
ISHとは2年に一度、同会場で開催される「水とエネルギーに関する世界的な展示会」です。
同じ様なテーマの展示会としては、世界最大級だと思います。
東京ビッグサイトぐらいの展示館がテーマごとに1号館から12号館まであり、中空の連絡通路でつながっています。連絡通路の殆どに動く歩道が設置されており、移動距離はかなりのものです。
私が興味を持って見て回ったのは、そのうち2つの建物で開催されていた木質エネルギーに関わるものです。
燃料の形態で分けると、薪・木質ペレット・ウッドチップの3種類です。
器具の形態で分けると、ストーブとボイラーになると思います。
それらの組み合わせで、多くの会社が多彩なバリエーションを提案していました。
さすがに、木質エネルギーの利用率が30%をこえるヨーロッパならではの賑わいです。
地元のドイツやオーストリア・イタリアの他に、スペインやスロベニアに加えトルコ・ギリシャ・スロバキア・チェコなど、かなりレベルの高い製品を展示していました。
日本の展示会ではあり得ない光景です。
木質エネルギーとは別ですがアジア館もあり、インドやマレーシア・中国・韓国の会社が出店していました。
日本のTOTOやダイキン・クボタ・三菱電機などは、世界的メーカーとしてアジア館ではなく、一般の展示館で大きなブースを展開しておりました。
今回のトピックスとしては、日本未進出のイタリアのストーブメーカーから熱心な販売代理店のお話を頂いております。
ビジネスチャンスを広げる場として、大変おもしろい視察となりました。
樹木の放射能検査を行いました
当社は、日本における木質バイオマスエネルギーの普及促進を是と考えます。
そして、当社の所在する仙台市の隣の川崎町に山林を所有しています。
東日本大震災以降、薪ストーブ利用者は増加の一途です。
以前は、経済的にゆとりのある年配者の嗜好品的な存在でしたが、アウトドアライフ好きのヤングファミリーを中心に、新築戸建住宅の30%の方が設置を検討するそうです。
仙台だけでも10軒ぐらいの薪ストーブ販売店があります。
各薪ストーブ販売店は、年間20~30台の薪ストーブを新たに販売しています。
それ以外に、大型ホームセンターでも施工も含めた販売がされています。
薪ストーブを購入する人は、その半分が自分で薪を調達できる人々です。
残りの半分の人々は、外部からの購入に頼っています。
薪ストーブライフを楽しみたい方々に、安定してリーズナブルに高品質の薪を供給できないか計画中です。
義務では無いのですが、林野庁から薪の放射能に関するガイドラインが示されています。
調理加熱用の薪及び木炭の当面の指標.pdf
林野庁の当該ページはこちら
これは、あくまでも推奨で義務ではありません。
ですが、試しに今後想定している川崎町の広葉樹林で試験木を伐採し、放射能検査を行いました。
伐採した試験木は、根本で50センチ径、高さ20メートルのミズナラの大木です。
樹齢は推定60年です。
その樹木を、チェーンソーで長さ45センチの玉切りにし、大きなレジ袋いっぱいの木くずを採取しました。チェーンソーの切断カスです。
ついでに軽トラック満載で2台分の薪も出来ました。
早速、採取した木くずを宮城県公衆衛生協会に持ち込み放射能検査を依頼し、後日その結果を得ました。
結果は、すべて「検出されず」でした。
ある程度予想していたとはいえ、しっかりした確認が取れて良かったと思います。
大震災直後、同じエリアで山菜のわらびの検査をしたことがあるのですが、そのときは7ベクレルでした。青果市場の基準が50ベクレルなので、十分低い値です。
あれから7年たち、現在はもっと低い値になっていると思います。
樹木の放射能に関して、宮城県川崎町エリアは、全く問題ないと言っていいでしょう。
場所の問題や、人員・設備など諸条件が整えば、薪の生産販売事業を開始したいと考えています。