フォレストコラム
林業へ携わるすべての方へ。林業における日本の現状や先進国の状況等お伝えいたします。
軽架線システムのご紹介
岐阜県に森の機械株式会社という会社があります。
この会社は、山仕事に便利な機械を開発して販売するという、日本の林業が抱える大問題の解決に取り組んでおられます。
勝手ながら、当社と非常に似たポリシーの会社だと思っております。
その森の機械さんは、HANAKOという名前の軽架線システムを使って手軽に使える機器を開発され、小規模施業向けに販売されています。
これは、とても興味深い林業用機器です。
従来、林業で言う架線システムは、大型エンジンの付いた集材機を据え付け、山と山を跨ぐような大規模施業のやり方です。
それこそ、山全部丸裸にするシステムです。
大掛かりゆえ、大量の木材を出さないと合わなかったのです。
大規模な伐採は、山を壊します。
そして、山崩れや鉄砲水などの災害をもたらします。
今や絶対にやってはいけない林業です。
それに対し、適正間伐を中心とした小規模林業は、美しい山を作ります。
災害に強く、自然景観を守ります。
そして、実は儲かります。
そもそも山に育っている樹木は値段の付く立派な商品素材です。
売れば売上は上がりますから、外注コストや大型機械の償却がなければ、つまり、払いが少なければ必ず利益は残ります。
経費がどこに行くかが問題なのです。
自分に残せば良いのです。
その意味で、小規模施業の自伐型林業は、今後の林業の本命だと思っています。
植林をせずに材積を増やし続け、長年をかけて売り上げていく。
これが理想の姿ではないでしょうか。
「軽架線システムの索張り」は、林業の初心者でも解るように森の機械株式会社の広瀬社長がまとめられたガイドブックです。
参考資料として是非一読いただきたく、ここにご紹介させていただきます。
軽架線システムの索張りPDF